こんにちは!

ええと、この所ゲームは三國無双の英傑伝をプレイしております。
で、昨日めでたく一周目をクリアしました!!
ストーリーやキャラクターが個人的にとても好きで、クリア記念の作文です。

Twitterでこの作文の原型をちらっと書いたのですが、あまりに未熟な内容だったので書き直しました・・・
英傑伝のキャラクターで仙界と関わりがある子がいるので、仙界と言えばオロチ。
なので次回のオロチに英傑伝キャラの参戦も願っての妄想です。

<<ご注意>>
こちらの作文は英傑伝のネタバレが盛大に含まれております!
ストーリー知りたくない方はご注意ください!!




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Our way to love <英傑伝+OROCHI

 

 

 

仙界の三神に護られるようにして降り立った「いま」の人間界は、随分と騒がしかった。

私が五玉を探していた時のあの世界よりも色んなモノが混じって、濁って、まるであいつが居た頃に近い空気に感じる。

周りを見渡している私へ、長い白髪を揺らして神農様が微笑み掛けて下さった。

「そんな不安そうな顔をしなくても大丈夫ですよ。貴方の心配は、私達がちゃんと置いて来ましたから」

「ですが、このように力の無い私は、皆様方のお役に立てないのでは・・・」

気後れしている私の言葉に、分厚い鎧を身に付けている伏犠様が大きな口を開けて豪快に笑われる。

「はははっ、いらぬ心配をするなと神農も言ったであろう?それにおぬしは無力などでは無いわ、ちゃあんと働いてもらう場所はある!」

「喧しい、少しは静かに出来ないのか」

伏犠様の大きな声を迷惑そうな表情でぴしゃりと叱った女媧様が、私へ優しい目を向けて下さった。

「確かにそなたの本来の力は削がれている。だが、その代わりにあやつの存在をこちらへ持ち込むことが避けられているのだ。ゆえにそちらの心配はせずとも良い、今は私達の手助けをして欲しいのだ。人間達の為に」

女媧様の最後のお言葉に、私の胸が小さく鳴る。

「人間達の為・・・」

思わず口から出た私の言葉を、三神の皆様が微笑みで受け止めて下さった。

「そうだ。そなたが護りたかったモノであろう?」

女媧様の問いに、こっくりと頷く。

彼等を護る為に、私は己自身をこの世界から居なくさせたのだから。

あの時、無に帰した世界に自分とあいつを封じて、それで私の役目は終わった筈だった。

そんな私を連れ戻しに来たのが、仙界の三神と呼ばれる伏犠様、女媧様、神農様。

何故私なのか、理由を聞いてもその時のお三方は口数少なく、ただお前を連れて行く、と仰るばかり。

そうして私の五行の力をお三方の力で再び分散させ、あいつだけを向こうに置いて私を人間界へと連れて来られた。

代わりに私の力は随分と弱まってしまっているけれども。

神農様が穏やかに笑みながら、頷かれた。

「弱まっているとは言っても、貴方の能力は人間界では十分な力なのですから大丈夫です。お手伝い、宜しくお願いしますね?」

「・・・皆様の、お役に立てるのでしたら・・・」

まだ、不安の方が大きいままだけれど、私はそう返して頭を下げる。

胸元に組んだ私の手を、女媧様の華奢な手が優しく撫でて下さった。

「宜しく頼む。だが無理はするな?なにかあれば私に言うのだぞ」

女媧様の隣で、伏犠様もうんうんと大きく頷いていらっしゃる。

「久しぶりの人間界だ、分からぬ事があればわしにも甘えてくれ」

ありがとうございます、と言いかけたら、神農様と女媧様が先に口を開かれた。

「甘えるだと?お前は戦の話しか出来ぬではないか、この無骨者」

「ははは、伏犠、彼女の事は女媧に任せた方が良いでしょう。また叱られますよ?」

伏犠様にきつい視線を送りながら私の肩を抱く女媧様を、神農様がお笑いになっている。

そんなお二人のご様子に、伏犠様は眉を下げて困ったようなお声を出された。

「なぜじゃ?わし、何もしておらんぞ」

「お前はがさつゆえな。この子におかしな事を言ったら許さぬぞ」

「だから女媧よ、何故わしが言う前提なのだ!?」

つんと横を向かれる女媧様と、そんな様子に弱りきったお顔をなさる伏犠様に、思わず吹き出してしまった。

笑い出してしまった私にお三方は気付かれて、結局皆で笑い出す。

ひとしきり笑って、場の空気が和んだ頃、女媧様が私に向かって語り掛けられた。

「さあ、そなたを人間達に紹介しなくてはな。行こう」

 

大勢の人間達を前に、私は何故だか足がすくんで女媧様の後ろに隠れるようにして立った。

「皆に紹介したい者がいる。私達の仲間だ」

女媧様が凛、とお声を投げた。

「五行の力の一部を操ることが出来る者よ。寡兵の場面では心強い助けとなるぞ」

伏犠様が重々しく私の力を人間達に説明して下さる。

私は女媧様の前に出るきっかけが掴めなくて神農様の方へ顔を向けると、彼は微笑して頷かれた。

「さあ、自己紹介を」

「皆の前へ」

女媧様も、私の方を振り返って優しくお声を掛けて下さる。

お二人の優しい後押しを戴いて、ふわりと人間達の前に進み出た。

私を注視する人間達の中に、幾人か懐かしい顔を見つける。

でも彼等の表情は、初めて出会う、物珍しい仙界人を見つめるものだ。

そんなこと私自身が一番良く分かっていた筈なのに、それでも胸の奥が少し、くっと苦しくなる。

「黎霞(れいか)と言う。皆、宜しく頼む」

女媧様のお声をぼんやり聞きながら人間達を見渡していたら、なにやら落ち着かない二人に視線が釘付けになった。

あの二人は。

あ、と思わず声を上げそうになって、慌てて自分を抑えた。

私から話しかけてどうするの、と言い聞かせる。

憶えている筈が無いのだ、彼等にとって私は初めて出会う仙界人、酷く面食らう様子しか予想できないのに。

だけど。

その二人はやはり他の人間達とは明らかに様子が違っていた。

一人の片眼鏡を掛けた、不思議な髪型の若者はしきりに首をひねっているし、もう一人の若武者は左手を握ったり開いたりを繰り返して難しい顔をしている。

妙な仕草を続ける二人に気を取られていた私は、女媧様のお言葉を全く聞いていなかった。

「・・・いか。どうした、黎霞?」

名を呼ばれて我に返る。

慌てて女媧様へ顔を向けると、女媧様だけじゃなくて伏犠様も神農様も不思議そうなお顔で私を見つめていらっしゃった。

「黎霞、いかがした」

「え?あの、わたし・・・」

どう返事をして良いのか分からなくなって、罰の悪い心持ちで人間達の方へ視線を泳がせたら、あの落ち着きのない若武者と目が合う。

真っ直ぐに私の目を見つめ、それから己の左手を見つめ、暫く何かを呟いていた彼が、はっと何かに気付いた表情を見せた。

そして傍らで首を捻っている片眼鏡の若者に急いで小声でなにやら語り掛けると、彼の腕を掴んで猛然と私の方に向かって歩み寄ってくる。

若武者に引っ張られるようにしていた若者も、途中で嗚呼と大きな声を出して目を輝かせ、二人揃ってこちらに近付いてきた。

そんな筈は無いわ。

私は胸元で手を組んで、呟く。

分かる筈が無い、憶えている筈が無い。

だって、私は彼等の中には初めから。

まさか、まさか、と言い聞かせるのに、私の指先は僅かに震えている。

あっという間に人混みを越えて、二人が私の眼前に立つ。

そして、彼等は同時に手を差し出した。

「黎霞さん!!」

雷斌が、満面の笑みを浮かべる。

「黎霞殿!」

趙雲が、目を細めて嬉しそうに微笑んだ。

言い慣れた口調で、私の名を呼んでくれる。

その声達に、私の胸の奥の痛みがじんわりと溶けた。

何て返事をしたら良いのか分からなくて、趙雲と雷斌の手にそっと触れる。

そんな私の手を二人が力強く握ってくれた瞬間、私の視界はにじんでぼやけた。

 

 

 

(終わり)

 

 

 

 

お疲れ様でした、ありがとうございました。

英傑伝クリア記念に。

英傑伝の黎霞ちゃん視線で、本編クリア後にオロチ世界へやってきたら、という設定で書いてみました。

仙界との関わりがある子なので、三神との関わりや趙雲、雷斌との再会を取り敢えず妄想したかったのです。

次回のオロチで是非!英傑伝キャラの参戦を・・・!!という祈願つきです。